「健康診断で異常を指摘されたけど、仕事が忙しくて病院には行けない…」

「病院に行くとお金も時間もかかるし、まだ症状ないからいいや…」

突然ですが、このように思ったことはありませんか?

地域のスーパーや温泉でアンケートを行なった結果、このような声が地域の人々から集まりました。

短命県と言われる青森ですが、「働き盛りの40~50代の生活習慣病による死亡率の高さ」という背景があることはあまり知られていません。

そして、その働き盛り世代の早死の要因の一つに健康・医療へのハードルの高さがあります。

この問題に対して、まだ医師ではない私たち医学生に何ができるのか?逆に医学生だからできることはないだろうか?

辿り着いたのは「半分医師、半分患者」という立場を生かした、病院と地域の架け橋というポジションでした。

「病院に行く1歩手前で、カジュアルに健康・医療について話せる場がほしい」 

そんな声に応える空間をつくること。それが自分たちにできることだと思いました。

カフェに行くような気軽さで、健康・医療について話しに来てほしい。そんな想いから、医学生が店員として立つ 「医カフェ」は生まれました。

▼カフェが医療者のたまごを育てる?

青森県弘前市には、弘前大学医学部をはじめ、医療者を養成する学校がたくさんあります。

そんな弘前でオープンする「医カフェ」は、医療者のたまごを地域で育てる場としての役割も果たすと考えています。

地域医療の「地域」ってなんだろう?

「地域医療が大事」と先生方からは教わりますが、実際はこのように感じている医学生がほとんどです。

医学部の過密なカリキュラムの中で、家と大学・病院を往復するだけの医学生は「地域」から隔絶されています。

病院実習でもわからなかった「地域」が、医カフェの活動でまちの皆さんと話すことで初めてわかったような気がしました。

この「医カフェ」を通して、医療系学生が地域の温かさや魅力に触れることで、青森の医療を担う医療者養成ができると考えています。  

また、「医カフェ」は医療系学生の憩いの場としての側面もあり、学年、学科、学校を超えた交流もねらいとしています。

チーム医療を行うためには、職種間でお互いの専門を理解する必要があります。学生のうちから互いを知り、尊敬し、頼り合える関係性を築くことは、きっと医療現場で生きてくるはずです。

さらに、そのような場に医療者を志す高校生が来ることで、次の代へとバトンを繋ぎ、未来の医療者を育てられたらと思っています。

▼このコロナ禍で、なぜカフェなのか?

COVID-19感染拡大により、誰もが健康・医療とは切っても切れない毎日を送る今日。

医学生が徹底した感染対策を行い営業すれば、感染リスクよりもはるかに大きい魅力がこの「医カフェ」にあると確信しています。

しかし、学生の私たちには経済的な余裕がなく自己資金だけで開業することは難しい状況です。医カフェを通して、育ててくれた地域の皆さんに恩返しができたらと思っておりますので、どうか温かい支援をよろしくお願いいたします。

▼What’s “医カフェ “?

「What’s up? (調子はどうだい?) 」

私たち「学生団体 CoCo-Cam」が経営するカフェの名前は【医Café “SUP?”】です。「sup?」は「what’s up?」の省略形で、若者がよく使うスラングです。「やあ、元気?」と挨拶するような感覚でお店に来てほしい。そんな想いを込めてこの店名にしました。

お店の場所は青森県弘前市親方町で、弘前大学医学部と弘前の中心街である土手町・鍛冶町のちょうど中間地点に位置しています。医療系学生と地域の人々がアクセスしやすい場所を考えました。

また、近くには進学校である「弘前高校」「弘前中央高校」があり、医療者を志す高校生にも立ち寄ってもらえたらと思っています。

店舗は元々バーとして営業されていたものを居抜で使わせていただきます。広さは約50平米で15坪あり、感染対策もバッチリできる広さになっています。

営業時間は以下の通りで考えています。

金曜 20:00-24:00 

土日 11:00-15:00, 20:00-24:00

全員学生で運営するため、平日は通学前・放課後の時間になっています。お仕事前、お仕事後に立ち寄ってもらえたらと思っています。

▼プロジェクトの展望・ビジョン

「医Café “SUP?”」は弘前で開業しますが、その場に留まることなく、青森県のあらゆる地域に出向き、「医カフェ」を広めていきたいと思っております。

また、日本には全ての都道府県に医学部があります。つまり、医学生が行う「医カフェ」は全国どこでもつくることができます。同様に、世界をみてもどの国にも医学部はあります。

日本一の短命県である青森県の医学部から発信された「医カフェ」が、日本、そして世界の人々の健康に寄与できたら、これ以上の喜びはありません。

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